NEW自分の声が響きハウリングも伴う低音障害型感音難聴
症状
主訴は低音障害型感音難聴の疑いである。約4週間前、起床時に右耳の違和感を自覚したことがきっかけで発症した。右耳に自分の声が響く感覚や音が震えて聞こえる感覚があり、耳鳴りも伴っていた。症状は常時みられ、電車や人混みなど騒がしい場面では特に強くなる傾向があった。会話や日常生活のあらゆる場面で聞こえ方の違和感が気になり、支障を感じていた。医療機関を受診し、低音障害型感音難聴の疑いと診断された。オージオグラムでは125〜250Hzにおいて聴力が50dBほどまで低下していることが確認されていた。同時期に首や肩のこりも訴えていた。
-
来院者
男性
40 代
-
期間
2026年4月 ~ 2026年5月
-
頻度
週2~3回
-
通院回数
11回~15回
施術と経過
初診時には、耳の症状と関わりが深いとされる頸部の緊張がみられ、睡眠不足の際に症状が崩れやすい傾向があることも確認した。また肩甲骨内側部分の緊張も目立っていた。背中や手のツボを用いて施術を行った。初回施術後は自覚的な変化はみられなかったが、触診上では首周りの緩みが確認された。その後も同じ方針で施術を継続したところ、6回目の施術後から自分の声の響きやハウリングが落ち着くなど、比較的大きな変化がみられた。その後は調子に波がありながらも、12回目までには状態が安定し、静かな場面での耳鳴りは残るものの、日常生活における支障はみられなくなった。また、オージオグラムでは125Hzが30dB、250Hzが25dBまで改善していることが確認された。
使用したツボ
症状スコア
まとめ
本症例では、耳の症状に対して頸部や肩甲骨周囲の緊張に着目し、背中や手のツボを用いた施術を継続的に行った。初回では自覚的な変化がみられなくても、触診上の変化を確認しながら方針を継続したことが、その後の経過につながった可能性が考えられる。症状の変化には波がみられたが、施術回数を重ねる中で徐々に安定し、オージオグラムでも聴力の改善が確認された点は、低音障害型感音難聴の疑いに対する経過を考えるうえで参考になると考えられる。今後も睡眠状態など体調面との関連を含め、経過を注意深く観察していく必要があると考えられる。


















