NEW耳鳴り・めまいを伴う内耳性難聴
症状

右耳の聞こえが悪く、耳鳴りとめまいがひどい状態であった。症状は1週間前に耳に違和感を感じたことから始まり、翌日に聞こえが悪いことに気づき病院を受診したところ、内耳性難聴の疑いと診断された。病院での投薬により難聴は改善傾向にあったが、耳鳴りが大きくなり、症例者は治らなかったらどうしようという不安を抱えていた。また、常に耳鳴りがしているためイライラが募り、日常生活に支障をきたしていた。さらに、頚肩の痛みや食いしばりによる顎周辺の疲労感も併発していた。
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来院者
女性
40 代
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期間
2024年12月 ~ 2025年1月
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頻度
週2~3回
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通院回数
8回
施術と経過
初診時の触診では、首肩のこりがひどく、顎を動かすと違和感があることが確認された。施術では顎周辺と側頚部を緩めるため、手足や肩甲骨周辺のツボに鍼をした。初回施術後、頚肩のこりが楽になり、顎が動かしやすくなったとの報告があった。また、めまいは少し改善したように感じ、耳の聞こえが良いように感じるとのことであった。その後、3回ほど同様の施術を行い、病院での聴力検査で聴力が戻っていることが確認されたが、耳鳴りはまだ気になる状態であった。8回目の施術後には耳鳴りとめまいがほぼなくなり、症例者の状態が安定したため施術を終了した。
使用したツボ
まとめ
内耳性難聴の疑いによる耳鳴りとめまいに加え、頚肩のこりや顎の違和感が併発していた症例であった。鍼施術では、顎周辺や側頚部を緩めるために手足や肩甲骨周辺のツボを用いた。施術を重ねることで、頚肩のこりや顎の違和感が改善し、めまいも軽減していった。最終的には耳鳴りとめまいがほぼ消失し、症例者の不安やイライラも解消された。本症例では、耳の症状だけでなく、関連する首肩や顎の緊張を緩和することが症状改善に寄与したと考えられる。今後も耳鳴りやめまいの症状に対して、全身の状態を考慮したアプローチが有効であると示唆される。