NEW右耳に水が詰まったような耳閉感
症状
突発性難聴の疑いがみられた症例である。来院者は以前より不妊治療で通院していたが、予約日の数日前から右耳に水が詰まったような感覚と、耳の中で音がエコーするような聞こえにくさを徐々に感じるようになった。症状は日中よりも周囲が静かな時や睡眠前に強く感じられていた。発症から間もない段階での来院であったため、日常生活に大きな支障が出る前に対処できたとのことであった。過去にも左耳に同様の症状が現れた経験があり、その時にかかった医療機関の受診を予定していたが、既存の鍼灸の予約日の方が早かったため、医療機関受診前に施術を開始した。
-
来院者
女性
40 代
-
期間
-
頻度
週1回程度
-
通院回数
3回
施術と経過
初診時には頸肩周りの張りが顕著で、特に右側の側頸部や肩甲骨周囲に特徴的な凝りが確認された。通常の不妊症に対する施術に加えて、手と脚のツボを追加した。施術後、症状は一時的に悪化したが、翌朝には改善がみられ、その後は徐々に緩解に向かった。施術は合計3回行われ、不妊症に対する施術に加えて、側頸部や肩甲骨周りを緩める目的で手足のツボを中心に調整した。初回施術後の一時的な悪化を経てからの緩和が、経過における大きな変化の区切りであったと考えられる。
使用したツボ
まとめ
今回の症例では、不妊治療で継続通院していた来院者に、突発性難聴の疑いと慢性的な首肩の凝りが同時期にみられた。初診時に確認された側頸部や肩甲骨周囲の特徴的な凝りに着目し、手足のツボを用いて調整を行ったことが、経過の緩和に関連していた可能性が考えられる。初回施術後に一時的な症状の悪化がみられたものの、翌朝には改善傾向に転じ、その後徐々に緩解へ向かった点は、短期的な変動があっても経過を注意深く見守る重要性を示す臨床的な気づきといえる。発症から間もない段階での早期の対応が、生活への支障を抑えることにつながった可能性も示唆される症例であった。


















