NEW静かな環境で増悪する左耳の耳鳴りと入眠困難
症状
60代男性、営業職で運転業務が多い。3年前から左耳に蚊や蝉が鳴いているようなキーキーとした耳鳴りが突然出現した。生活の中で蛍光灯が切れたような異音が鳴り始め、特に静かな環境で症状が増悪し、入眠困難や睡眠障害を引き起こしていた。発症時に耳鼻科を受診し、加齢によるものとの診断を受け、1年間の投薬治療を受けたが効果は得られなかった。耳鳴りに加えて強い肩こりがあり、集中力の低下も認められた。3年間症状が続いたことで、もう治らないのではないかという絶望感を抱いていた。1年前には左の五十肩の既往があり、疲労時には肩の痛みが再燃する傾向があった。
-
来院者
男性
60 代
-
期間
2026年3月 ~ 2026年3月
-
頻度
週1回程度
-
通院回数
11回~15回
施術と経過
初診時の触診では、左顎関節に強い緊張が認められ、運転業務による食いしばり傾向が顕著であった。左側頸部と後頸部に緊張が強く、右側屈時に左頸部の突っ張りが出現した。左肩関節には運動制限があり、腹部には冷えが認められ、頭部に熱が籠るのぼせ状態であった。左顎関節、肩関節、腹部の緊張を総合的に緩和する方針で、手足や臀部のツボに施術を行った。初回施術後、右耳の耳鳴りは消失し、左耳の耳鳴りは半減した。2回目以降も同様の方針で施術を継続した。3回目には静かな時間が生活の中で感じられるようになり、4回目には十分な睡眠がとれるようになった。5回目には耳鳴りの音質に変化が現れ、ジー、ジンジン、キーンといった変動がなくなり、ジーンとした小さな音に変わった。12回目でほぼ消失し、15回の施術で大幅な改善を認めた。その後は月1回のメンテナンス施術を継続している。
使用したツボ
まとめ
3年間続いた耳鳴りに対して、顎関節の緊張緩和、五十肩の既往による肩関節の調整、そして腹部の冷えと頭部ののぼせという熱バランスの改善を総合的に行うことで、症状の大幅な改善が得られた。特に運転業務による食いしばり傾向が顎関節の緊張を引き起こし、それが耳鳴りの一因となっていた可能性が考えられる。初回施術で右耳の耳鳴りが消失し、左耳の耳鳴りも半減したことから、身体全体のバランス調整が有効であったと考えられる。施術を重ねるごとに耳鳴りの音質や大きさに変化が現れ、最終的には日常生活に支障のないレベルまで改善した。長期間の症状に対する絶望感を抱えていた症例者にとって、睡眠の質の改善と集中力の回復は大きな意義があった。現在は月1回のメンテナンス施術により、良好な状態を維持している。
担当スタッフ
洲崎 和広

















