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ランニング障害

 

ベテラン・初心者にかかわらずランニングをきっかけに痛みが起きて治療院を訪れる方も増えてきました。整形外科疾患のランニング障害として、腰痛・股関節痛・膝痛・下腿部の痛み・足部の痛みが挙げられますが、今回は膝の症状を例に、鍼灸師がどのようにみて施術をしているのかを紹介していきます。

 

膝の痛み

ランニング障害で見られる膝の痛みには、「腸脛靭帯炎」「膝蓋靭帯炎」「鵞足炎」など、膝の屈曲を繰り返したために摩擦が起こり炎症が生じたものが多いようです。原因としては主にオーバーユースと言われています。

このような症状の時、まずは炎症症状を改善させるためにアイシング、湿布、消炎鎮痛剤、安静など、その後膝周りの筋肉の筋力回復や緊張の改善という患部への治療、姿勢・動作の改善(ランニングフォーム)という治療方法が知られています。

鍼灸師はここをみる

まずは膝の外側、内側、膝のお皿の上、下、どこが痛むのか、どのように動かすと痛むのか確認します。

膝に痛みがあるとはいっても、膝に原因があるとは限りません。ランニングがきっかけの怪我は、膝以外に原因があることがほとんどのため、膝に直接鍼をすることはありません。

身体は連動しています。運動の連鎖の中でどこかに無理があったり、どこかに過剰な負荷がかかっために、緊張が起きて痛みが生じたと考えています。

膝の症状の場合では腰臀部 股関節 大腿部 足首などの動きやしなやかさに注目します。痛む部分やきっかけ、普段の体の使い方からこれらの部分のどこに負担がかかったのか推測して触診などをすすめていきます。

膝のお皿の外~下側に痛みがあった方では、臀部~大腿部と足首の柔軟性を改善する事で膝の痛みが消失しました。上り下りの激しいトレイルランもしているということから、特に負担のかかっている部分を考えました。

 

 

まとめ

日頃から自分の筋肉の状態や動きを確かめてみてください。そしてフォームの改善、自分の体に見合った練習、コースの見直し(道路のいつも同じ方向/路肩下がっている・同じ方向への周回コースなど)、シューズなどの予防とともに鍼施術も取り入れてみてください。

怪我の予防、早期回復、パフォーマンスの向上と様々な段階でお役に立つことができます。