NEW食後の心窩部不快感と上腹部膨満感を伴う機能性胃腸障害の1症例
医師による診断:機能性胃腸障害
症状
50代女性が、15年前から食後に心窩部の不快感と上腹部膨満感を訴えて来院した。当時、医療機関で機能性胃腸障害の疑いと診断されていた。
症状は食後に増悪し、ゲップや吐き気を伴っていた。
長年にわたる症状により、食事自体がストレスとなり、日常生活に大きな支障をきたしていた。
初診時の触診では、腹部特に心窩部と背中に強い筋緊張が認められた。
GSRS(消化器症状評価尺度)のスコアは49点と高値を示しており、消化器症状が著しく生活の質を低下させている状態であった。
-
来院者
女性
50 代
-
期間
2025年9月 ~ 2025年10月
-
頻度
週2~3回
-
通院回数
6回
施術と経過
心窩部と背中の筋緊張を緩和する目的で、背中のツボ(胃倉、心兪、督兪、四括、五括)、脚のツボ(四瀆、築賓)に鍼をした。
初回施術後、みぞおちに柔らかさが出てきた。
2回目以降も同様の方針で施術を継続したところ、2回目の時点で食事がスイスイ食べられるようになった。
施術を重ねるごとに、胃もたれ、ゲップ、吐き気といった症状が徐々に気にならなくなっていった。
GSRSスコアは、初回49点から2回目29点、3回目26点、4回目24点、5回目21点、6回目17点(最低スコア15点)へと段階的に改善し、6回の施術で症状は全く気にならない状態まで回復した。施術期間中、症状の再燃や新たな症状の出現は認められなかった。
データ

使用したツボ
まとめ
15年間続いた機能性胃腸障害の疑いによる消化器症状に対して、心窩部と背中の筋緊張を緩和する鍼施術を行った。
背中とお腹、脚のツボへの施術により、2回目で食事摂取が改善し、6回の施術で症状がほぼ消失した。
GSRSスコアが49点から17点へと大幅に低下したことから、客観的にも症状の改善が確認された。
心窩部と背中の筋緊張に着目したアプローチが、長期にわたる機能性胃腸障害の疑いの症状改善に有効であったと考えられる。
担当スタッフ
杉山英照
























