NEW夜間痛を伴う肩の重怠さと可動域制限
症状
2週間前に雪かきをした後から、右肩全体に重だるい痛みが出現した。痛みの部位は日によって肩関節の前側・横側・後ろ側と変動し、肩甲帯全体に及んでいた。症状は持続的で、特に夜間や荷重時に増強する傾向がある。家族に四十肩の既往があることから不安を感じ来院となった。医療機関での受診歴はなく、腕のしびれなどの随伴症状も認められない。日常生活では肩の動作時に痛みを伴い、重たさを感じることでストレスを抱えている状態である。
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来院者
女性
40 代
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期間
2025年1月 ~ 2025年1月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時の所見では、肩関節伸展位での後方への引き動作と外転位での側方挙上に制限が認められた。また、肩関節全体に著明な重だるさを訴えていた。触診により大胸筋の緊張と肩甲骨の可動性制限を確認した。これらの所見に基づき、大胸筋に関連する手足のツボ、肩甲骨の動きに関連する臀部のツボ、さらに背部のツボに鍼をした。施術直後から動きの改善が得られ、痛みは消失。重だるさも軽減し、胸を張った姿勢保持が可能となった。
使用したツボ
まとめ
雪かき後に発症した肩の重だるさと痛みに対して、大胸筋の緊張と肩甲骨の可動性制限に着目した施術を行った。手足および臀部、背部のツボを用いた鍼施術により、即時的な症状の改善が得られた。家族歴から四十肩への不安を抱えていたが、初回の施術で著明な改善を示した。肩関節周囲の筋緊張の緩和と肩甲骨の可動性改善が、症状の軽減に効果的であったと考えられる。今後も同様の症状が出現した際は、早期の施術介入が望ましいと考えられる。
担当スタッフ
洲崎 和広