NEW天候と静かな場所で悪化する耳鳴り
症状

半年前から耳鳴りが気になるようになり、2月末頃より左右両耳に症状が現れるようになった。主に左耳を中心に高音のピー音が持続しており、静かな場所で特に気になりやすい。右耳には詰まり感が時折生じる。周囲の音があると耳鳴りが軽減するが、天候が悪いと症状が悪化する傾向がある。日常生活ではデスクワークやオンライン会議でイヤホンを使用しづらく、音の聞き取りにくさや耳鳴りによる集中力の低下が問題となっている。耳鼻科で診察を受け、薬を1週間ほど使用したが改善はみられなかった。また、首・肩・腰のこり、片頭痛、眼精疲労(目の乾きや目元のけいれん)といった関連症状も訴えている。
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来院者
女性
30 代
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期間
2025年5月 ~ 2025年6月
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頻度
週1回程度
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通院回数
7回
施術と経過
初診時の触診では、左耳後ろの詰まり感、首を右斜めに倒した際の張り、口を開けると左顎がカクッとなる症状が確認された。また、左胸鎖乳突筋の硬さが顕著であった。施術では耳後ろの詰まりを取るために手首のツボを使用し、首肩周りの凝りを緩和するため肩甲骨間のツボに鍼をした。さらに、胸鎖乳突筋の緊張を緩めるため手のツボを活用した。初回施術後、首肩周りの凝りが軽減し、耳鳴りのピー音が小さくなる変化が見られた。継続的な施術では同様のアプローチを行い、耳周りの血流を促進することを重点的に行った。施術を重ねるごとに耳鳴りの音がピー音からサー音へと変化し、症状が軽減することが確認された。7回の施術を経て、天候による影響はあるものの、耳鳴りが完全に消えることもある状態に改善した。
使用したツボ
まとめ
耳鳴りの症状は、耳周りの詰まり感や首肩の凝り、胸鎖乳突筋の緊張が関与している可能性が高いと考えられる。手首や肩甲骨間、手のツボを活用した施術により、耳周りの血流を促進し、首肩の凝りを緩和することで症状の改善が見られた。継続的な施術により耳鳴りの音質が変化し、症状が軽減する過程が確認された。天候による影響は残るものの、日常生活における支障が軽減されている。今後も定期的なメンテナンスを行い、症状の再発防止を目指すことが重要である。