NEW足のつけ根から膝まで響くような痛み
症状
来院の1週間ほど前から、走っている際に右足のつけ根(鼠径部)に痛みを感じるようになりました。
痛みがあるため、ランニングではなくジョギングにして様子をみていましたが、来院の3日ほど前からは、右腿の裏から右膝の裏、さらに右膝全体にまで痛みが響くようになったとのことでした。
そのため、当院来院の前々日に整骨院を受療、マッサージや電気、テーピングによる施術を受けました。しかし、十分な改善が見込めないかもしれないと感じ、以前に鍼を受けて症状が良くなった経験もあったことから、当院へ来院されました。
来院時は、右鼠径部を中心とした痛みがあり、
・歩行時に右足を着く動作、離す動作
・立ち上がり
・右脚で片脚立位になって靴下を履く動作
・座位で右腿を持ち上げる動作
などの動作で痛みが確認されました。
また、歩行時には、痛みを避けるような跛行もみられました。
-
来院者
女性
20 代
-
期間
2026年8月 ~ 2026年8月
-
頻度
ほぼ毎日
-
通院回数
2回
施術と経過
初回は、痛みのある場所だけを見るのではなく、どの動作で痛みが出るのか、また、その動作で身体がどのように動いているのかを確認しました。
まず、股関節の動きに関係する大腿内側の筋を目標として右膝周囲に刺鍼し、股関節の動きの改善を目標として右足背にも刺鍼しました。
刺鍼後に片脚立位を確認すると、痛みは10から5~6程度まで軽減しました。
さらに、立位時のバランスにも着目して背部に刺鍼しました。
その後、再度片脚立位を確認すると、痛みは10から4~5程度まで軽減し、片脚立位でのバランスにも改善がみられました。
歩行を確認すると、来院時にみられていた痛みを避けるような歩き方が少し改善し、右脚に体重を乗せて歩けるようになりました。
初回の施術では、実際の動作と施術後の変化を確認しながら、身体の反応をみて施術する部位を調整しました。
施術2回目は、背部のツボから大腿内側を緩めることを目的に刺鍼しました。
その後、内転筋へのストレステストを行ったところ、力が入りやすくなる変化がみられました。
続いて右膝外側、右足部外側に刺鍼したところ、立ち上がり動作が楽になりました。
さらに、臀部の状態にも着目し、骨盤・臀部に刺鍼しました。
刺鍼後に歩行を確認すると、右足を上げるときや足を着くときの痛みが、「痛みというより違和感」と感じる程度まで変化したとのことでした。
また、来院当初にみられていた痛みを避けるような跛行も改善し、より自然な歩行に近づきました。
ご本人は帰省中でスケジュールの都合もあるため、今回の施術はここまでとしました。
使用したツボ
まとめ
今回の症例では、右鼠径部から膝にかけて痛みがあり、歩行や立ち上がり、片脚立位など、複数の動作で症状が確認されました。
症状の出る動作を確認し、刺鍼後にその動作がどのように変化したのかを再度確認することを繰り返すことで、身体の反応をみながら施術部位を調整しました。
その結果、歩行時の痛みを避けるような動きが改善し、右脚に体重を乗せて歩けるようになるなど、動作に変化がみられました。
本症例は、痛みのある部位だけでなく、患者さんが普段どのように身体を使っているのか、またその動作に身体のどの部分が関わっているのかを確認することの重要性を改めて考える機会となりました。
さらに、施術前後の動作の変化を確認しながら施術部位を調整することで、身体全体の連動性をみながら症状の改善を目指していくことの意義が示唆された症例であると考えます。











