NEW中腰姿勢で出現する肩関節の挙上時痛
症状
来院前日から、少し遠くに掛けたハンガーから衣類を取る際や、腰の高さほどの台に右手をついたまましゃがむ動作で、右肩後方に鋭い痛みが出現したとのことでした。痛みは不意に生じるため、思わず声が出るほどであったと訴えられました。
発症前の数日間は、合気道・居合・卓球など身体を動かす、特に右腕を多く使う機会が多かったとのことでした。
初見時には、立位で単純に肩を挙上する動作では明らかな疼痛は認めませんでした。しかし、症状を誘発する二つの動作を確認したところ、
少し前方・上方へ手を伸ばす動作
中腰姿勢を伴う動作
という共通した身体の使い方が含まれていることが分かりました。
施術中に動作を再現した結果、「中腰姿勢を伴った肩関節屈曲動作」において症状が最も再現されることが確認されました。
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来院者
男性
60 代
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期間
2026年5月 ~ 2026年5月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初回施術では、肩関節局所だけではなく、中腰姿勢を伴う肩関節屈曲動作に着目し、背部、下腿、腰部に対して鍼施術を行いました。
施術後には、
中腰姿勢での肩関節屈曲時痛の軽減
挙上時痛の減少
可動域の改善
が認められました。
一方で、肩関節屈曲最終域では肩後方にわずかな疼痛が残存していました。
その後、1週間後に別症状で来院された際に経過を確認したところ、
「もう気にならない」
とのことであり、日常生活および趣味活動に支障なく動作可能な状態となっていたため、本症状に対する施術は終了としました。
使用したツボ
まとめ
本症例は、肩関節の単純な挙上動作では症状が誘発されず、日常生活で経験された二つの異なる動作を手掛かりに評価を進めたことで、疼痛を再現する運動パターンを特定できた症例でした。
「少し遠くに掛けたものを取る動作」と「台に手をついたまま身体を沈める動作」は、一見異なる動作に見えますが、いずれも中腰姿勢を伴いながら肩関節を屈曲位で使用するという共通点がありました。
痛みがある肩関節のみではなく、体幹や下肢を含めた全身の連動性という視点から評価・施術を行うことで、挙上時痛および動作時痛の軽減につながりました。
普段の臨床において重視している「全身の連動性」が、疼痛の再現および改善の過程を通じて改めて確認できた症例であったと考えられます。







