NEWストレッチ動作で増強する左背部のツーンとした痛み
症状
10代の野球少年が、5日前から左背部の痛みを訴えて来院した。痛みの部位は左肩甲骨の内側で、重くツーンとした性質の痛みである。野球のトレーニングが原因と考えられ、左背部を伸ばすようなストレッチ動作で痛みが増強する。この症状により、野球を続けることへの不安が生じており、治りきらない状態で競技を継続すると悪化する恐れがあった。また、背部の重だるい状態が持続することでスポーツパフォーマンスの低下も懸念された。医療機関での診断や治療歴はなく、痛み以外の体調的な違和感は認められなかった。
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来院者
男性
10 代
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期間
2026年3月 ~ 2026年3月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時の動作確認では、左上肢を屈曲させた状態で背部を屈曲させると、左背部にストレッチがかかり痛みが誘発された。まず関連する手・腕のツボに鍼をしたところ、誘発姿位での痛みは解消された。その後、首の動きを確認すると左回旋時に痛みが残存していたため、膝裏のツボに鍼をしたところ、この痛みも解消された。初回施術後、症例者は痛みが解消されたことを喜んでおり、1回の施術で症状は改善した。その後、症状についての報告はなかった。
使用したツボ
まとめ
本症例は、野球のトレーニングに起因すると考えられる左背部痛に対して鍼施術を行った症例である。肩甲骨内側の重くツーンとした痛みは、特定のストレッチ動作で増強し、スポーツパフォーマンスに影響を及ぼしていた。手・腕のツボへの施術により誘発姿位での痛みが解消され、さらに膝裏のツボへの施術で首の回旋時痛も消失した。1回の施術で症状が改善し、その後の再発報告もないことから、早期の適切な施術介入が効果的であったと考えられる。若年アスリートの背部痛に対して、遠隔部位のツボを用いた鍼施術が有効である可能性が示唆された。
担当スタッフ
洲崎 和広








