こめかみから前頭部にかけて毎月起きる頭痛
症状
10代のころより、ひと月~半月に1回程度、頭痛発作が起きる。
一度頭痛発作が起きると、半日~2日程度、ズキズキとこめかみから、前頭部にかけて、脈を打つような痛みが続く。
また、時として、発作時に、ムカムカとみぞおちのあたりが気持ち悪くなり、嘔吐することもあり、吐くと、頭痛もスッキリと収束する。
以前、腰痛や肩の症状を当院で改善したことを思い出し、来院。
※発作時に嘔吐を伴うが、今までに何度も同じような経験があることや、嘔吐後、頭痛がおさまること、さらに項部硬直がないことから、緊急を要する頭痛でないことを確認。
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来院者
女性
20 代
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期間
2017年5月 ~ 2017年6月
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頻度
週1回程度
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通院回数
4回
施術と経過
初診:その日は、朝から頭痛発作が起きていた。
通常、半日~2日で痛みは収束するが、発作が起きている間は、日常生活もままならないので、まだうっすらと痛む初期の段階で施術を希望し来院した。
首から、肩にかけてのコリを調べると、頭痛持ちによくみられる、項(うなじ)の緊張を左側に見つけることができた。
その場所に関連した、仙骨付近のツボの反応を調べると、やはり左側に強い緊張がみられたので鍼を2本打ち、項のこりの緊張が緩むのを確認。
項の緊張が緩むのと同時に、その場で頭痛発作も治まった。
2診目:一度頭痛発作おきると、半日~2日頭痛は続くが、初診時に頭痛がおさまった後も発作が再発しなかったことを確認。
予防目的で同じ施術をおこなう。
その後、月に一度、予防的に施術を行っているが、その間、頭痛発作はおきていない。
使用したツボ
まとめ
以前から、片頭痛・緊張型頭痛・群発性頭痛などの、慢性頭痛(機能性頭痛)と言われるものは、頭痛発作の誘因として、肩こりとの関わりが注目されている。
今回は、左首筋から、肩にかけて強い緊張が有り、その中でも項の特にかたい硬結を緩める処置を行うことで、症状を緩和することができた。
慢性頭痛の改善、予防では、姿勢や休養など、普段から肩こりに配慮した、生活習慣が大切であるが、自分でコントロールできないほど頑固な首や肩のこりがある場合は、是非鍼灸を選択肢の一つとして考えてみて欲しい。