NEW歯痛から始まった顔面の痛み
症状
3月初旬より、左側の奥歯付近に痛みが出現。痛む歯の特定はできず、頬部(咬筋部)に痛みの中心を感じる状態でした。
ご自身で触ってみると、左頬・下顎角付近・こめかみ辺りの痛みがあるとの事。痛みの特徴として、午後から夜間にかけて強くなり、痛みで眠れない日もあったとの事。
過去にも同様の症状を何度か繰り返しており、歯科・眼科・脳神経外科を受診されている。
MRIを含め明らかな器質的異常は認められず、歯科的にも該当部位は治療済とのこと。
検診時に歯科医師より‘‘原因は筋肉かも‘‘と言われたことが耳に残っており、今回の当院への受療につながったとの事。
来院時VASは最大10に対し3~4程度(変動あり)。
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来院者
女性
30 代
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期間
2026年3月 ~ 2026年3月
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頻度
週1回程度
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通院回数
2回
施術と経過
初検時、咬筋部に明らかな筋緊張の左右差(左>右)があり圧痛を認めました。頚肩部の緊張も顕著に認められました。
また、巻き肩および頭部の前傾姿勢がみられ、顎関節および咬筋・側頭筋への持続的な負担が増加していると考えられました。
歯科的・神経学的に異常が否定的であるとのことから、今回の痛みについては、顎関節周囲の筋緊張に起因する関連痛と判断しました。
初回は、咬筋・側頭筋を中心とした顎関節周囲と頚部筋の緊張に対し、手部・背部からの刺鍼により筋の緊張緩和と連動性改善を目的に鍼を行いました。施術後には顎関節周囲の筋緊張と圧痛の軽減が確認できました。
あわせて、ヘッドフォワード姿勢が顎関節および咬筋群への負担を増加させることから、自宅で行えるセルフエクササイズをおすすめ(動画を共有)しました。
2回目来院時には、
・VASほぼ0
・歯の痛みは強く噛んだ際に軽度残存
・こめかみは違和感のみ
・眠れないことはなかった
2回の施術後、違和感など症状は残存するものの、日常生活に支障が少ない状態と判断し、少し様子を見て大きな変化がなければ今回の症状に対する施術は、ここで一区切りとし、もし何かあったらすぐにご連絡をいただく、という事としました。
※後日、LINEにて症状が収まっていることをご報告いただきました。
使用したツボ
まとめ
本症例は、歯痛様症状を呈するも器質的異常は認められないとの事から、咬筋・側頭筋および頚部筋群の緊張に起因する関連痛と考えられた症例でした。ヘッドフォワード姿勢などによる持続的な負担が、筋緊張の左右差および症状の誘発に関与していた事が考えられました。
手部・背部からの刺鍼により頸部・顎関節周囲の筋の緊張と動きの連動性を改善するとともに、セルフエクササイズを併用することで、症状の軽減につながった症例であったと考えます。






