症状

一週間ほど前から右の肩甲骨の中央あたりに痛みが出現した。３日後、腕の尺側（小指側）のラインに痛みが出現し、力が入らなくなった。トラックの運転中は特に気になる。顔を上に向けると痛みが緩解する。寝転がっていると気にならず、また動いている時も気にならない。冷えると痛みが増悪し、入浴で緩解する。

施術と経過

右の肩甲骨周辺にある痛みと右の腕の痛みは、発症時期が近いため関係あると考えることもできるが、このケースは別にあると考えた。肩甲骨周辺の痛みは右の腰臀部が影響していると考え、腕の痛みと力が入らない症状は、尺骨神経領域に問題があると考え、関連する脊柱に注目した。肩甲骨の痛みは、臀部への刺鍼１本で消失した。右腕の痛みは初回の施術で10→３に。２回目の施術で３→１になった。力も入るようになった。その後、痛みは消失したがだるさが残った。だるさは３回目の施術で消失した。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

• 秩辺 R
• T6(1) R
• 三陰交 R

まとめ

この症例は、筋肉痛（肩甲骨）と神経痛（腕）が重なる症状であった。筋肉痛は、肩甲骨と腰臀部のバランスを整え、神経痛は、目的とする尺骨神経に影響を与える筋肉の緊張緩和を行った。

症例を投稿した鍼灸院：養気院