積荷を抱えて立ち上がる動作で出現した腰痛
症状
しゃがんだ姿勢から、約10キロの積荷を抱えて立ち上がった際、腰に痛みが走った。
整形外科で診察・MRIを受け、「異常なし」と診断され1ヵ月経つが状態は変わっていない。
主に、身体を後ろへ倒す(後屈)動作で痛みが出現している。
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来院者
男性
30 代
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期間
2019年6月 ~ 2019年7月
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頻度
週1回程度
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通院回数
2回
施術と経過
【初回】
症状の性質を考え、腰の下部を調べてみると左側に特徴的な筋緊張がみつかった。
この筋緊張を弛めるため、臀部にあるツボへ鍼をおこなうと身体を後ろへ倒す動作が楽になった。
まだ、腰の下部中心が気になるため調べると、腰骨の左側に筋緊張があり膝下に鍼をおこなうと、スッと後屈動作がおこなえるようになった。
ベットから起き上がる際の身体を捻る動作で腰に痛みが出現。
背中を調べると筋緊張がみつかった。
この筋緊張を弛めるため、足の脛へ鍼をおこなうとベットから起き上がる動作で感じていた痛みが消失した。
【2回目】
まだ少し、身体を後屈する動作で痛みが出現するため1回目と同じ鍼をおこなった。
すると、後屈動作に問題はなくなったが、臀部の中央に痛みが出現するようになった。
痛みの性質と「立ち上がる時に出現する」という情報から背中を調べると、この動作で現れやすい緊張がみつかった。
その緊張を弛めるため、膝にあるツボへ鍼をおこなうと立ち上がる際に出現していた臀部中央の痛みが消失した。
また、姿勢を真っ直ぐ保とうとすると、腰のベルトラインに力が入り難いことがわかった。
調べると、肩甲骨の内側のラインに筋緊張があり、それを弛めるため肩に鍼をおこなうと、しっかりと腰に力が伝わるようになった。
身体を後ろへ反らす、しゃがんだ姿勢から立ち上がる、どちらの動作でも痛みが出現しなくなったため、今回の施術は終了した。
使用したツボ
まとめ
約10キロの積荷を持ち上げた際に、背中に高い負荷がかかってしまっていた。
その負荷に背中の筋肉が耐えたことで筋緊張がうまれ、腰への連動動作に不具合が生じていた症例だった。