NEW季節の変わり目に起こるぐらつくめまいと頭痛
医師による診断:耳鼻科的な異常は認められず、頚部の血流障害による症状と診断
症状

1年前から、寝返り時、特に左を向いた際に天井がぐらっと動くようなめまいが出現した。季節の変わり目に症状が悪化し、立ち上がりや動作開始時に視界がぐるっと回る感覚を伴う。頭痛も併発し、特に左側頭部や目の奥に痛みを感じることがある。首や肩のこりも顕著で、左側に強い痛みを伴うことがある。症状により1週間の休職を余儀なくされた。耳鼻咽喉科での検査では耳鼻科的な異常は認められず、頚部の血流障害による症状との診断で、筋緊張緩和剤を処方されている。
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来院者
女性
43 歳
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期間
2024年10月 ~ 2025年1月
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頻度
週1回程度
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通院回数
7回
施術と経過
初診時、胸鎖乳突筋周辺、頚椎、肩、背中に顕著な緊張が認められた。首の可動域検査では、左回旋時に左頚部痛、右側屈時に左頚部・肩部痛が確認された。施術では、胸鎖乳突筋の緊張緩和のため肩甲骨と手のツボ、頚椎の緊張緩和には足首のツボ、肩と背中の緊張緩和には臀部のツボを用いた。初回施術後、首の痛みと可動域に改善が見られた。3回目の施術でめまいと頭痛は消失したが、再発への不安から服薬は継続された。5回目以降、段階的に服薬量を減らし、7回目で完全に断薬に成功した。
使用したツボ
まとめ
めまい症状の改善には、胸鎖乳突筋周辺、頚椎、肩、背中の緊張緩和が重要な役割を果たした。本症例では、身体症状の改善に加えて、めまいに伴う不安感への対応も重要であった。症状の消失により患者の安心感が得られ、それが断薬への移行を可能にした要因となった。めまい症状に対する施術では、身体的アプローチと同時に、患者の精神面へのケアも考慮する必要性が示唆された。
担当スタッフ
那須あゆ美