朝起きた時の腰の重さと太もものはり感
症状
1~2週間前から徐々に発症した右太もものはり感と右腰の重さを主訴に来院した。症状は右太もも内側(内転筋)の開脚時の痛みと、座位での前屈時に右仙腸関節から脊柱起立筋にかけての痛みが特徴的である。特に朝起床時の症状が顕著で、ストレッチをしてから日常動作を開始する必要がある状態であった。また、右股関節の開脚時に可動域制限が認められた。医療機関での受診歴はない。
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来院者
男性
50 代
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期間
2024年11月 ~ 2024年10月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時の所見として座位前屈動作の制限が確認された。施術では肩甲骨の肩甲棘内端、右スネ、右肋骨上のツボに鍼をし、最後に膝の内側のツボに施術を行った。施術直後から腰部の重圧感が大幅に軽減し、可動域の拡大が認められた。また、股関節の開脚動作も改善した。1回の施術で症状が改善したため、追加の施術は不要であった。
使用したツボ
まとめ
本症例では、右太もも内側から腰部にかけての複合的な症状に対し、全身の調整を意識した施術アプローチを実施した。特に肩甲骨周辺と下肢のツボを組み合わせた施術が効果的であり、1回の施術で著明な改善が得られた。症状の発現から比較的早期に施術を実施できたことも、良好な結果につながった要因と考えられる。今後は同様の症状が再発した際の早期発見と対処法について患者教育を行うことが重要である。