NEW海外から帰国後に毎月現れるようになった生理痛
症状
今年1月頃より、海外からの帰国を機に生理痛が増悪した。それまでは3回に1回程度であった強い下腹部痛が毎回出現するようになり、痛みのため1日寝込む程度の症状であった。また生理開始1~2日前から膝下全体のだるさを自覚していた。医療機関での受診歴はない。初診時の所見では、足先・下腹部・脚内側に冷えが認められた。症状により日常生活に支障をきたすレベルであった。
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来院者
女性
30 代
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期間
2024年9月 ~ 2024年10月
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頻度
週1回程度
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通院回数
9回
施術と経過
膝から下のツボ、仙骨付近のツボに鍼をした。3診後の生理時には痛みは初診時の6割程度まで軽減した。2診目以降は初診時と同様の施術に加え、足の甲のツボも用いて施術を進めた。6診後の生理時には痛みは3割程度まで軽減し、生理前日の膝下のだるさも改善した。9診後には痛みはほぼ消失した。施術期間中に症状の再燃や新たな症状の出現は認められなかった。
使用したツボ
まとめ
本症例は、海外から帰国したことによる生活環境の変化を契機に増悪した生理痛に対し、足部および骨盤部へ施術を行い、症状の改善が得られた例である。特に下肢および仙骨部への施術が有効であり、施術を重ねるごとに症状は段階的に改善した。冷えの所見に対して下肢への施術を行ったことで、生理痛および生理前の膝下のだるさの両方に改善が見られた。6回の施術で大幅な改善が得られ、9回の施術で自覚症状はほぼ消失した。