突発性難聴/音がほとんど聴こえない
症状
2021年1月末ごろに、右耳が急に耳鳴りがし始め、それと共に聞こえも一気に悪くなった。医療機関を受診し、突発性難聴・メニエール病と診断された。ステロイドなど様々なことを行ったが、変化はなかった。2005年に左耳の突発性難聴を発症しており、その際も改善せずに聴力は落ちたままで聞こえていない。今回、右耳の聴力も低下し、耳元で大きな声で話しかけられて、ギリギリ聞こえる程度になってしまい、このままでは両耳が聞こえなくなるという辛さと不安から、鍼ならばなんとかならないかという思いで、当院にご来院いただいた。
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来院者
女性
70 代
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期間
2021年5月 ~ 2021年6月
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頻度
週2~3回
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通院回数
11回~15回
施術と経過
1回目 来院時は、補聴器を使用した状態でも、左耳は音が入らず話をしても聞こえていない。右耳は耳元で大きな声で話すとなんとか聞き取れるぐらいの状況であった。
頚肩を触診していくと、耳との関連の深い部分の過緊張が多く見られたので、過緊張の顕著な部分を緩めると、施術の終わりの際には来院前よりわずかではあるが、声の聞き取りがしやすくなったので、終了とした。
3回目 補聴器を外しても人となんとか話が出来る時があったが、来院時は補聴器が無いと聞き取りにくい感じであった。
今までの施術に追加をし、腹部を緩めることも行い終了とした。
5回目 両耳使用していた補聴器の左側を外して会話が出来る様になってきた。以前より聞こえやすくなっているが、気圧の変化によって音割れが起こっており、耳鳴りも出てきている。
7回目 両耳ともに聞こえの良い感じがしている。
9回目 医療機関にて聴力検査を行ったところ、左耳の聴力がかなり上がり、右耳の聴力も上がっていた。
右耳はドラム缶の中に入っているような響く音がしている。
13回目 右耳の響く音も緩く小さくなり、家などでは補聴器を使用しなくても日常会話が出来るようになった。耳に対して不自由さを感じなくなったので、今回で施術を終了し卒業となった。
使用したツボ
まとめ
右耳の突発性難聴の発症から3ヶ月を経過し、左耳に関しては16年も経過していた為、かなり難易度が高く、変化がどのように出るかの難しさや、結果がどうなるかが難しい旨をお伝えした上での施術となった。
右耳の症状の改善を目指したが、想像より変化がよく、回数を重ねるごとに聴こえが良くなった。後半になると左耳の症状まで改善し、症状の重さから考えると、少ない回数で良い結果となった。
頚側面の過緊張が強く、そこを緩めることで改善方向に向かったのだと考えられる。
担当スタッフ
大島 伸二