NEW頭を動かすとふわふわするめまいと焦燥感、ホットフラッシュを伴うメニエール病
医師による診断:メニエール、パニック障害、不安障害
症状
50代女性。昨年から頭を動かすとふわふわするめまいが出現し、今年も継続している。メニエール病の疑いがあり、以前は回転性のめまいもあったが現在は落ち着いている。寝返りなど首を動かす動作でめまいが誘発され、飛行機やロープウェイなどの揺れる乗り物には乗れない状態である。2週間前からは目がボヤボヤ、もやもやする症状も加わった。日常生活では乗り物の利用に制限があり、立っていたい、体を動かしていたいという焦燥感、ホットフラッシュ、歩行中に立ち止まると左足先に痺れが生じるなどの症状も伴っている。医療機関ではメニエール病と不安症の疑いと診断されている。既往歴として20年以上前にメニエール病、突発性難聴、パニック障害の疑いの診断を受けており、生まれつき左肘の伸展制限がある。
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来院者
女性
50 代
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期間
2025年10月 ~ 2025年11月
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頻度
週2~3回
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通院回数
5回
施術と経過
初診時の触診では、首と肩甲骨周りに顕著な左右差が認められた。下腿と肩甲骨のツボに鍼をした。初回施術後は症状の変化を確認できなかったため、継続的な治療が必要と判断した。2回目以降も同様の方針で施術を継続したところ、施術を重ねるごとにめまい、ホットフラッシュ、足先の痺れなどが緩和されていった。5回の施術で症状は大幅に改善し、施術期間中に症状の再燃は認められなかった。
使用したツボ
まとめ
メニエール病と不安症の疑いに伴う複合的な症状に対して、首と肩甲骨周りの左右差に着目し、下腿と肩甲骨のツボへの施術を行った。初回では変化が見られなかったものの、継続的な施術により5回でめまい、ホットフラッシュ、足先の痺れが緩和された。20年以上前からの既往歴や生まれつきの左肘伸展制限など、長期的な身体の不均衡が症状に影響していた可能性が考えられる。本症例では、頸部と肩甲骨周囲の筋緊張の左右差を整えることで、自律神経症状を含む多様な症状の改善につながったと考えられる。
















