NEWトラクター作業後の急性腰痛でズーンと鈍痛
症状

農作業中、トラクターでの芋掘り作業の最終日に発症した急性腰痛である。中腰の姿勢から体を伸ばした際に、左の腰部から臀部にかけてズーンとした鈍い痛みが出現した。静止時には痛みを感じないものの、体勢の変換時、特に仰向けになる動作や立ち座りの際に強い痛みを伴う状態である。車の乗り降りにも支障をきたし、姿勢変換時の痛みによるストレスを強く感じている状態である。
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来院者
男性
40 代
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期間
2025年9月 ~ 2025年9月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時、腰部の伸展動作に制限があり、特に動作開始時の痛みが顕著であった。左の腰部脊柱起立筋に著明な緊張がみられた。炎症反応が強かったため、まず小指と肩甲骨周辺のツボに鍼をした結果、立ち上がり動作が改善した。次に中腰姿勢での動きに制限が見られたため、膝裏のツボに施術を行ったところ、仰向けになる際の痛みが大幅に軽減した。最後に膝裏のツボを用いて腰部脊柱起立筋へアプローチしたことで、さらなる可動域の改善が得られた。
使用したツボ
まとめ
急性腰痛に対して、段階的なアプローチで施術を行った。炎症反応の強い状態であったため、遠隔のツボを選択して施術を開始し、徐々に局所へと移行するという手順を取ることで、安全かつ効果的な症状の改善が得られた。特に膝裏のツボの活用が、腰部の可動域改善に大きく寄与した。急性腰痛の場合、炎症の程度を見極めた上で、適切な施術順序を選択することの重要性が示唆された症例である。
担当スタッフ
洲崎 和広