NEW妊娠31週の逆子に伴う腰痛と背部痛
症状

妊娠26週の検診で逆子を指摘された。妊娠中期から右腰部に痛みがあり、特に寝起きや動作開始時に痛みが出現していた。また、妊娠後期に入ってからは食後に肩甲骨より下の背部に張りを感じるようになった。逆子に対して産婦人科から勧められた逆子体操を実施していたが、効果は感じられなかった。本人の自覚はなかったものの、触診時にお腹周囲の冷えが認められた。
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来院者
女性
30 代
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期間
2025年9月 ~ 2025年9月
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頻度
週1回程度
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通院回数
2回
施術と経過
初診時の触診では、お腹に柔らかさはあるものの周囲と比べて冷えており、右腰部の筋肉に硬さと圧痛、背部の筋緊張が認められた。おしりのツボに鍼をしたところ、腰の痛みが軽減し、お腹の冷えも緩和した。初診の翌日の検診で胎位が正常に戻っていることが確認された。食後の背部痛に対しては足のツボに鍼をした。3回目の施術時にはほぼ症状が消失していた。再度の逆子を予防するため、36週まで1週間おきの通院を継続することとなった。
使用したツボ
まとめ
妊娠中期からの逆子に伴う腰痛と背部痛、お腹の冷えに対して鍼施術を行った症例である。おしりのツボへの施術により腰痛とお腹の冷えが改善し、翌日には胎位も正常となった。その後、足のツボへの施術で食後の背部痛も改善が見られた。妊娠中の逆子に対する鍼施術は、胎位の改善だけでなく、付随する諸症状の緩和にも有効であることが示唆された。予防的な観点から36週まで継続的な施術を行うことで、安定した妊娠期間の確保が期待できる。