NEW急性の五十肩
症状

右肩の痛みが主訴である。症状は治療に来る2日前、特に何もしていない状態で朝起きた際に突然発症した。右肩全体に痛みがあり、肩甲骨の内側から肘にかけてコリのような違和感が以前から続いていたが、今回の痛みはそれよりも強く、肩がほとんど動かせない状態であった。動かさなくても痛みがあり、動作時にはさらに痛みが強くなるため、日常生活に支障をきたしている。医療機関での診断や治療は受けていないが、肩甲骨周辺のコリ感が五十肩の疑いを示唆している。
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来院者
女性
50 代
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期間
2025年4月 ~ 2025年5月
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頻度
月3回程度
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通院回数
2回
施術と経過
初診時の触診では、肩の可動域が著しく制限されており、背部の脊柱起立筋に強い緊張が見られた。施術では背部の起立筋の緊張部と肩甲骨上のツボに鍼をした。初回施術後、翌日に痛みが一時的に強くなったが、施術から2日目には痛みが大幅に軽減し、日常生活が問題なく送れるようになった。その後、約1ヶ月後に再来院した際には、ほとんど痛みがなく、肩の動作も改善していた。結帯動作時(手を身体の後ろに回す動作)にわずかな痛みが残っていたが、施術後すぐに改善し、症状は完全に消失した。
使用したツボ
まとめ
右肩の痛みは突然発症し、五十肩の疑いがあったが、背部の起立筋と肩甲骨上のツボへの鍼が効果的であった。初回施術後に一時的な痛みの増悪が見られたものの、2日目には痛みがほぼ消失し、日常生活に支障がなくなった。再来院時にはほぼ完治しており、結帯動作時(手を身体の後ろに回す動作)の痛みも施術後に解消された。本症例では、肩甲骨周辺のコリ感が五十肩の発症に関連している可能性が示唆される。早期の鍼施術が症状の改善に寄与したと考えられる。
担当スタッフ
宮島 広介