NEW口周りの動きが悪化した顔面神経麻痺
症状
初診時、発症から3週間が経過した左顔面神経麻痺の患者である。症状は就寝中に発症し、翌朝の洗顔時に異常を自覚している。耳鼻咽喉科を受診し「ヘルペスウイルスによる顔面神経麻痺」と診断され、5種類の内服薬による治療を開始したが、十分な回復が見られなかった。発症から2週間経過した時点で、目の周辺部の症状は軽度改善したものの、口周辺の症状は悪化傾向を示していた。また、左耳に触れると疼痛が出現する状態が継続していた。
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来院者
20 代
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期間
2021年2月 ~ 2020年2月
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頻度
週2~3回
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通院回数
6回
施術と経過
初診時の所見では、左顎関節周辺にこわばり感が認められた。施術は左手首のツボと左足首のツボに鍼をした。2日後の2回目の来院時には、顔面の動きに改善が確認され、患者の自覚症状も改善傾向を示した。以降も同様の施術を継続し、症状は段階的に改善していった。6回の施術で概ね回復したため、治療終了となった。施術期間中、症状の再燃や新たな症状の出現は認められなかった。
使用したツボ
まとめ
本症例は「ヘルペスウイルスによる顔面神経麻痺」と診断され、内服治療開始後も十分な改善が得られなかった症例である。特に口周辺の症状は悪化傾向を示していたが、手首と足首のツボへの施術により、比較的早期から症状の改善が認められた。施術を重ねるごとに段階的な改善が確認され、6回の施術で満足な結果が得られた。顔面神経麻痺に対する鍼治療において、遠隔部のツボを用いた施術が有効である可能性が示唆された症例である。