症状

4年前 卵巣嚢腫の摘出手術後からパニック発作出現その後自然経過にて寛解
1年前　11月誘引なくパニック発作が再発。心療内科を受診。パニック症、更年期障害の疑いと診断され、薬物療法開始。
今年2月 他院にて鍼灸治療を開始。
同年6月 医療面接が不十分、症状の改善もみられない事に不安を抱き当院に転院

特に動悸、呼吸困難からくるパニック発作。
発作が起こることでの予期不安。
自動車運転時の逃げ場がないような場所で生じる広場恐怖。
これらがみられた。

施術と経過

1診目は来院途中でパニック発作が発症したため、鍼灸治療は行わず、カウンセリングのみ。
2診目は発作に対する不安あり。
背中や肩、首周りの硬さが見られたため、動悸を抑えたり呼吸の深さを出すことを目的に施術。
呼吸の苦しさ、胸のゾワゾワ感や不安感が軽減。
3診目。調子はよかったがネガティブなニュースを見たことで症状が再発。
4診目〜8診目は回数を重ねていくたびに症状の緩和が実感でき、頓服で飲んでいた抗不安薬からも離脱。
現在ではパニック発作も改善し、不安もなくなった。
自動車も高速道路やトンネル内でも運転ができるようになった。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

• 百会 正中
• 心兪 LR
• 督兪 LR
• 曲沢 LR
• 天井 L

まとめ

首、肩、肩背部、呼吸に関係する筋の筋緊張がみられた。
そのため呼吸が浅くなり、動悸が起き、動悸が起きたらどうしようという不安から胸がゾワゾワしていたと考えられた。
呼吸という"動き"を整えることで動悸、呼吸困難感が改善し、不安もなくなった。
鍼灸院では医療面接に時間をかけることができること含め、パニック障害の改善につながった。

担当スタッフ

杉山英照

症例を投稿した鍼灸院：フルミチ鍼灸院