産後から続く生理2日目の体調不良による寝込み
症状
毎月生理2日目は、起き上がっていることもままならない程の体調不良。
子どもの進学を期にパートを始めたが、生理2日目は出勤できずシフトに穴を空けてしまうことがある。
頭痛、腹痛、腰痛に加え、全身に感じるだるさで立っていられず、家事ができない時もある。
加えて、慢性的な肩こりがある。
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来院者
女性
40 代
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期間
2018年10月 ~ 2019年7月
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通院回数
10回
施術と経過
【初回】
肩や背中、臀部を調べると、ある特徴的な筋緊張が出現していることがわかった。
さらにお腹を調べ、自律神経反射の反応を確認した。
すると右下腹部にだけ、先にみつかった筋緊張と深い関係にあるしこりがあることがわかった。
それらしこりと筋緊張を弛めるため、手の甲と足へ鍼をおこなった。
そのまま10分置鍼したところ、下腹部の緊張が弛み、同時に肩の辛さが消えていた。
月経痛の軽減に繋がったかどうかは、この施術直後では確認できなった。
そのため、次の生理予定日の約10日前に施術の約束をし経過を観察することになった。
【2回目】
前月の生理2日目は寝込むことなく家事やパートをこなすことができていた。
初回と同じ施術をおこない、次月の生理予定の約10日前に施術を約束した。
【3~9回目】
回を重ねる毎に、毎月感じていた生理時の身体のだるさを感じなくなり、身体が軽くなっていった。
施術6回目辺りから、外出時にロキソニンを持ち歩かなくても過ごせるようになった。
【10回目】
右下腹部のしこりが感じられなくなり、生理2日目やその前後にも月経痛のことを気にせずに外出ができるようになっていた。
症状が気にならなくなったことから、予防のため今までと同じ施術をおこなって、今回の施術は終了した。
使用したツボ
まとめ
この患者様は帝王切開での出産だった。
その出産時におこなわれた手術中、卵巣の異常がみつかり、帝王切開と同時に卵巣の摘出もおこなわれていた。
触診中、患者様がそのことを思い出したことが、その後の施術方針に繋がった症例だった。
今回の月経痛はとてもレアなケースだった。
以前当院では、卵巣のう腫摘出後の術後施術をおこなっていた経験があった。
その経験から、下腹部に着目し、異常な硬さをみつけることができたのだった。