5分以上同じ姿勢でいると骨盤周囲が痛む
症状
10ヶ月ほど前、腰痛が悪化した。
椅子やソファーで5分程座った後、痛みが強くなり立ち上がれない。
毎回5分以上同じ姿勢が続くと、直後の動作が困難になる。
痛むのは骨盤の前面や後面あたり。
電気治療やマッサージを半年以上やっても、当時の痛みから半分ほどしか良くなっていない。以後数ヶ月間は痛みに変化はみられなかった。
当院に問い合わせ、鍼の説明を受けてから来院した。
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来院者
男性
40 代
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期間
2016年12月 ~ 2016年12月
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頻度
週2~3回
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通院回数
4回
施術と経過
来院時、腰の動作にほとんど異常はみられなかったが、椅子に座っている状態 (約5分間) や立ち上がる際に痛みが出現。
仙腸関節や胸椎に関するツボに鍼をして、再度同様の姿勢や動作をしてもらったところ腰の痛みは消失した。
鼠径部あたりに違和感が残るので、チェックしたところ腸腰筋に問題があった。足のツボに鍼をして初回は終了。
2診目は、以前の痛みが大幅に軽減されたと確認できたが、あぐらをかくと腰部に疼痛が現れ、数分しか保持できない。発痛部位から下肢に問題があると考え、2ヶ所のツボに鍼をした後、約10分以上姿勢を維持できた。
3、4診目も同様におこない、痛みが消失したのを確認できたので終了した。
使用したツボ
まとめ
しばらく同じ姿勢の状態や、初動時に痛みを発したのは、骨盤周辺や胸椎の動きが失われた結果であった。
その原因は、上下肢の緊張が体幹に影響を与えたために骨盤や胸椎の連動が失われて起こっていたと考えられる。
実際に、下肢に著しい圧痛が認められた。
症状にとらわれることなく、多角的に観察することで原因にたどり着け、早期回復につながった。