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症例の鍼灸院:鍼灸院めぐる

NEW突発性難聴による左耳の難聴とシャリシャリという金属音の耳鳴り

   

NEW突発性難聴による左耳の難聴とシャリシャリという金属音の耳鳴り

医師による診断:突発性難聴

症状

30代女性が2週間前から突然左耳が聞こえにくくなり、シャリシャリという金属音の耳鳴りを訴えて来院した。発症翌日に耳鼻科を受診し、突発性難聴の疑いと診断されていた。聞こえにくさは常に変わらず、耳鳴りは日中に悪化し夜間は軽減する傾向がみられた。また、すべての音が響く感覚があり、聞こえる音のひび割れ感も伴っていた。仕事中も耳栓をする時間が多くなり、日常生活に大きな支障をきたしていた。頚や肩のこり感は自覚していなかったが、初診時の触診では左の頸部と肩甲骨内縁に筋肉の緊張がみられた。

  • 来院者

    女性

    51 歳

  • 期間

    25年10月 ~ 25年12月

  • 頻度

    週2~3回

  • 通院回数

    10回

施術と経過

初回は左臀部、左腓骨、左の上部胸椎、左手のツボに施術を行った。施術後、左の上部胸椎と左後頚部のツボに硬さの軽減がみられたが、直後の症状変化は確認できなかった。4~5日に1回の頻度で継続施術が必要と判断し、2回目以降も左頚部のこりの軽減を目標に施術を進めた。3回目の施術後、聞こえ方の感覚に変化が現れた。それまで耳栓をしても自分の声を出したときの違和感がなかったが、健側の耳を栓して声を出したときと同じ感覚になった。施術期間中、耳の閉塞感は徐々に軽減し聴力は回復傾向を示したが、耳鳴りは大きく感じる時期もあった。これは聴力回復過程での変動と判断し、施術方針を大きく変えることなく継続した。6回の施術で耳鳴りも大幅に軽減し、耳栓なしで日中も過ごせるようになった。

使用したツボ

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ツボ名称下に表示されるスコアメーターについて

症状スコア

9.5
1.5

機能スコア

0
0

まとめ

突発性難聴の疑いによる左耳の聞こえにくさと金属音の耳鳴りに対し、頚部と上部胸椎周囲の筋緊張緩和を目的とした施術を行った。初回施術では直後の症状変化は得られなかったが、3回目の施術後に聞こえ方の質的変化が現れ、健側と同様の感覚を取り戻した。施術期間中、耳鳴りの変動はみられたものの、これは聴力回復過程での正常な反応と捉え、一貫した施術方針を継続した。6回の施術により耳鳴りは大幅に軽減し、耳栓なしでの日常生活が可能となった。本症例では、頚部周囲の筋緊張が聴覚症状に関与していた可能性が示唆され、継続的な施術により段階的な改善が得られた。

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