症状

左側の仙腸関節付近に鋭い痛みがあり、重いものを持とうとした際に「ずきっ」とした痛みが発生した。痛みは来院の2日前から始まり、以降ずっと続いている。前屈や後屈などの動作時に痛みが強くなるため、日常生活や仕事に支障をきたしている。特に運転や重い荷物を持つ作業が困難である。仙腸関節以外の症状はなく、病院での診断や治療は受けていない。

施術と経過

初診時の触診では、左仙腸関節周辺と腰椎の4番、5番付近に強い硬さが確認された。また、背中にも硬さが見られたため、腰部を緩める目的で田ん部のツボを、仙腸関節周辺を緩めるために脛のツボを使用した。さらに背中の硬さを改善するために足や手のツボも併用した。施術後には前屈や後屈がしやすくなり、動作全般が改善された。症状は1～2割ほど違和感が残るものの、来院時に比べて大幅に軽減したため、施術は1回で終了した。その後、2ヶ月後にメンテナンスで来院した際には、症状が再発することなく良好な状態が続いているとの報告を受けた。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

• 臀人 LR
• 豊隆 L
• 大腰 L
• 裏宮 L

ツボ名称下に表示されるスコアメーターについて ツボの重要度を表したものです

まとめ

左仙腸関節付近の鋭い痛みは、腰部や仙腸関節周辺の硬さが原因と考えられた。臀部や脛のツボを中心に施術を行い、背中の硬さにも対応することで、動作時の痛みが大幅に軽減した。症状は1回の施術で改善し、その後も良好な状態が維持されている。今回の症例では、仙腸関節周辺の痛みに対して腰部や背中の硬さを緩める施術が有効であることが確認された。

症例を投稿した鍼灸院：養気院