NEW起床時の動作で発症した急性腰痛の症例
症状
3日前の起床時から右腰部に痛みが出現し、股関節に硬さを感じる状態となった。特に朝の起き上がり動作時に症状が強く出現する。また、足を上げる動作や腰を前に曲げる際にも痛みが誘発される。症状による日常生活への支障はあまりないものの、近日中に予定されている出張での飛行機搭乗に向けて、腰部の状態改善を希望している。医療機関での診断や治療歴はない。
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来院者
男性
50 代
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期間
2022年8月 ~ 2022年8月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
診時の所見として、下肢挙上時および腰部前屈時に痛みが確認された。腰方形筋の緊張緩和を目的として臀部のツボに鍼をし、また股関節の可動性向上を目的として足の甲のツボにも施術を行った。初回施術後、腰部の痛みは消失し、股関節の硬さも改善が見られた。3ヶ月後、別の症状での来院時に腰部の状態は良好であることが確認された。
使用したツボ
まとめ
本症例は、起床時の動作をきっかけに発症した急性の腰痛であった。症状の性質や発症状況から、腰方形筋の過緊張が主な原因として考えられた。臀部および足の甲のツボへの的確な施術により、筋緊張の緩和と股関節の可動性が改善され、結果として症状の速やかな改善が得られた。1回の施術で症状が消失し、3ヶ月後の経過確認でも再発がないことから、施術の有効性が確認された症例である。急性腰痛に対する早期の適切な施術が、症状の早期改善と長期的な予後に良好な影響を与えることが示唆される。