前屈で痛む腰痛と膝下がビリビリする
症状
来院の前日、体力測定(シャトルラン・反復横とび・腹筋など)を行った。終わってすぐに腰に違和感を感じ、自宅に帰宅する頃にはひどくなり痛みが出現、前屈みになると痛みが増悪する。膝下が一時的にビリビリと痺れ、「坐骨神経痛かもしれない。」と不安になったため来院。
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来院者
男性
40 代
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期間
2016年10月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
腰の動きに関係が深い太ももとふくらはぎを触診すると、ある部分に緊張がみられた。その緊張を緩解するために鍼を行うと、前屈時の痛みが軽減した。取り切れない痛みは、腕の疲労が原因と考え、肘のツボを術者が押圧しながら前屈してもらった。すると、さらに痛みが軽減した。仕上げとして、太もものツボに鍼をした。腰を動かしても痛まなくなった。また、膝下の痺れも出現していない。残った違和感は、休息を取って自然回復を待つよう指示した。
使用したツボ
まとめ
体力測定で脚や腕が疲労したことで筋肉が緊張し、全身の調和が乱れ、腰に負荷がかかり痛みに発展したと考えた。疲労で筋肉が緊張した場合、全身に原因が分散していることが多く、一度の施術で全ての症状を取り切れないケースがある。仮に、全てを緩和させようと何十本も一度に鍼をすると、患者さんの身体に余計な負担をかけることになる。症状が広くある場合でも、施術はポイントを絞ることが大切だ。さらに、施術で完結させようと思わず、休息を促すことで自然回復を待つことも大事である。患者さんに余計な負担を与えないように施術を組み立てられるかは、専門家としての我々の腕にかかっている。