腰の痛みで寝返りが困難
症状
来院一週間前、スポーツクラブで運動をした帰りから翌々日にかけて、右腰に痛みが徐々に出現。 来院前日は、特に辛く、就寝時、腰の楽な位置が定まらないため、椅子に座り、テーブルに突っ伏すようにして睡眠をとっていた。 歩行時の痛み、下肢のだるさあり。寝返り、車の乗り降りが特に辛い。
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来院者
女性
70 代
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期間
2019年10月 ~ 2019年11月
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頻度
週2~3回
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通院回数
5回
施術と経過
股関節の前(鼠径部)と膝をそれぞれ個別に動かしてもらうと、いずれも単独の動き(股関節を曲げる動作・膝を曲げ伸ばしする動作)で痛みが誘発されことを確認した。 そのことから、股関節・膝関節の2つの関節に問題があると考え、過去に患った、腰椎ヘルニアの関与の可能性は除外し施術方針を考えた。 初回 股関節前面の緊張を緩める目的で拇指横にあるツボに鍼を行いこの日は施術を終了とした。 経過:股関節を曲げる際の鼠径部の痛みは軽減。夜眠れるようになった。 膝の痛みには変化なし。(膝の曲げ伸ばし、また、階段を降りる時に膝に痛みを感る。) 2~5回目 初診の施術に加え、膝の症状を改善する目的で膝の動きと関連の強い、臀部と脊柱際のツボの反応を確かめ鍼を行う。 施術を受けるごとに、股関節、膝の痛みは軽減し、5回目施術時には、日常生活が痛みのストレスを感じることなく送れるようになる。 1週間様子経過観察。 6回目 ウォーキングを毎日5000歩いているが、症状の再燃なし。 セルフケアの体操を指導し、その後は、再発予防と健康増進のため、3週間に1度通院中。
使用したツボ
まとめ
腰痛の所見がなくても、下肢の症状は腰が原因でおきることが多い。 しかし、本症例は、歩行時にかかる負荷が股関節、膝関節の両関節にかかり生じていると考え、施術を繰り返したところ、症状に改善がみられた。