外出が億劫になってしまう股関節の痛み
症状
以前から腰椎4番、5番の「変性すべり症」のため、大学病院へ通院している。
昨年の11月から、「腰部脊柱管狭窄症」に似た症状の影響からか、間欠跛行(歩行障害、足のしびれや冷感、違和感など)が出現し、近所のペインクリニックにも通ってマッサージを中心としたリハビリを行っている。
いつもは腰痛、下肢痛、下肢のしびれで困っているが、数日前から右の股関節の痛みが出現してきた。
起床時に最も痛みが出現し、身体が温まってくると少しは楽になる。
この股関節の痛みが影響したのか、右足での片足立ちでは身体を支えることが出来ない。
そのため歩行にも影響が出て、外出を億劫に感じている。
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来院者
女性
70 代
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期間
2019年3月 ~ 2019年3月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
症状の性質から、腰と臀部を調べると右臀部に筋緊張がみつかった。
この筋緊張を弛めるため、足と手の甲にあるツボへそれぞれ鍼をおこなった。
すると、パンパンに張っていた臀部の筋肉がフニャッと弛み、ベットから起き上がる動作がスムーズになり痛みは出現しなくなった。
まだ、片足立ちの姿勢が安定しないことから調べると、背中に特徴的な緊張があった。
その緊張を弛めるため、足首へ鍼をおこなうと安定して片足立ちが出来るようになった。
起き上がりの際の痛みの感覚と、右足で片足立ちを行った際の不安定感が消失したため、今回の施術は終了した。
使用したツボ
まとめ
病院で「変性すべり症」という診断が出ていたが、起床時の動作時痛を訴えていたことから、一端切り離して症状について考えた。
全身から股関節周囲に着目し、動作をチェック。
この動作チェックで、臀部の筋緊張がみつかったことが早期の改善に繋がった。
また、上半身の緊張から、下半身へ力が伝わりにくくなっていたことも、臀部の筋緊張に繋がっていた。
起床時の動作に、上半身と臀部の緊張が関係していた症例だった。