NEW顎の開きづらさと左肩の痛みを伴う顎関節症
症状
2年前に顎関節症の診断を受けた後、しばらくは症状が落ち着いていたが、再び顎の違和感が出現した。主訴は顎の開きづらさと左肩の痛みである。触診により右顎関節部に硬結と圧痛を確認し、左肩部にも圧痛が認められた。また、開口時に顎が左側へ偏位する症状も見られた。
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来院者
女性
40 代
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期間
2024年11月 ~ 2024年12月
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頻度
週1回程度
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通院回数
4回
施術と経過
初回施術では、手のツボと背部のツボ、左足のツボを用いて鍼をした。施術後、顎の開口がやや容易になり、左肩の痛みも軽減した。2回目の施術で開口障害は大きく改善し、顎の圧痛は軽度となり、左肩の痛みは消失した。3回目の施術では、開口時の左への偏位が改善され、顎の圧痛も消失した。背骨の状態も考慮しながら施術を行い、計4回の施術で症状は改善した。施術期間中、症状の再燃や新たな症状の出現は認められなかった。
使用したツボ
まとめ
顎関節症の再発症例において、手足のツボと背部への施術を組み合わせることで、効果的な改善が得られた。特に開口障害と顎関節部の圧痛、左肩の痛みに対して良好な反応を示した。また、開口時の顎の偏位に対しても施術が有効であった。症状の改善が段階的に確認され、4回という比較的少ない施術回数で治療を終えることができた。再発予防の観点から、日常生活での顎関節への負担軽減の指導も重要である。