フワフワしためまい・吐き気を伴う後頭部の痛み
症状
1ヶ月前に頭痛とめまい(エレベーターに乗っているようなフワフワした感覚)に襲われた。
吐き気を伴い嘔吐が2回。頚、肩、背中が凝ったように痛み、右の頚すじは常に痛みがある状態。
さらに胸に痛みを感じ呼吸が苦しくなったため、病院に行った。
検査した結果は異常なし。4日ほど連続で頭痛(頚痛含む)とめまいが続いている。
来院時にはこめかみの痛みが消えていて、後頭部と右の頚すじの痛みがあった。
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来院者
女性
30 代
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期間
2014年6月
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頻度
月3回程度
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通院回数
2回
施術と経過
嘔吐を伴う頭痛の場合には、胃腸への配慮を行うようにしている。
この場合の嘔吐も、特定の肩こりが引き起こしているため、該当するコリを丁寧に診た。
坐骨が影響していると考えて、脚の付け根のツボに鍼を行った。
また、呼吸の苦しさと吐き気に対応するため足首のツボに鍼をした。
仕上げには、平衡感覚を調整するために手のツボに鍼をした。
2週間後(2診目)に確認したところ、めまいと吐き気は消え、頭痛は半分以下であることがわかった。息苦しさは時々あるという。
ちょうど月経と重なっていたために、月経痛としての腰痛があった。
仙骨と後頭骨を整えるツボに鍼をして、1診目と同様に脚の付け根のツボに鍼をして終了。
頭痛と腰痛が消失した。
使用したツボ
まとめ
この症例のポイントは坐骨である。脚と骨盤のつなぎ部分に強い緊張があったため、その問題が上半身まで波及し、強い肩こりを招いていた。
その肩こりが、めまい、呼吸の苦しさ、嘔吐を引き起こしていたと考えられる。
月経時の肩こりや腰痛も、骨盤の動きが止まると起こりやすい。
症状の幅は広くても、引き金となっているポイントを抑えることができれば、一度に解決することができる。
ただし、いつも同じように原因が見つかるとは限らないため、注意深く症状の特徴を観察することを大切にしたい。