NEW耳鳴りと左右で異なる音の聴こえ方
症状
60代男性が3週間前に飲酒後、耳のつまり感を自覚した。症状は2日間続いたため医療機関を受診したところ、聴力低下の疑いを指摘され、年齢によるものと診断された。主な症状は耳鳴りと左右の耳で音の聴こえ方が異なることであり、特に音楽を聴く際にその違いが顕著であった。症例者は趣味で音楽活動を行っており、この症状により不便を感じていた。初診時の触診では、左肩と背中に顕著なハリ感が認められたが、首の緊張はそれほど強くなかった。
-
来院者
男性
60 代
-
期間
2025年4月 ~ 2025年4月
-
頻度
週2~3回
-
通院回数
2回
施術と経過
初回施術では、肩や背中の緊張を緩和する目的で、手や足のツボに鍼をした。施術直後には明確な変化は感じられなかったが、その後、聴こえる音程が改善し、電話での会話時に左右の耳で同じように聴こえるようになったとの報告があった。この変化を受けて、2回目の施術でも同様のアプローチを継続した。2回目の施術後、症例者からはかなり調子が良いとの報告があり、症状は大幅に改善された。施術期間中、症状の再燃や新たな症状の出現は認められなかった。
使用したツボ
まとめ
飲酒後に生じた耳のつまり感と聴力の左右差に対し、肩や背中の緊張緩和を目的とした施術を行った結果、2回の施術で症状が大幅に改善された。初回施術後から音程の聴こえ方や電話での聴こえ方に改善が見られ、2回目施術後にはさらに良好な状態となった。肩や背中の緊張が耳の症状に関連していた可能性が示唆され、手足のツボへの施術が効果的であったと考えられる。症例者の趣味である音楽活動への支障も軽減され、日常生活の質の向上につながった。今回のケースでは、局所だけでなく全身のバランスを整えるアプローチが有効であったといえる。



















