NEW3週間前に発症した顔面神経麻痺
医師による診断:突発性顔面神経麻痺
症状
3ヶ月前の朝に顔面右側の違和感に気づいた。口元、頬、目の動かしにくさを自覚し、発症直後に脳神経外科を受診したところ、突発性顔面神経麻痺の疑いと診断された。処方された薬を服用し続けた結果、見た目の左右差は改善したものの、咀嚼時や強く閉眼しようとした際に上手くできないという違和感が残存していた。接客業に従事しているため、業務に大きな支障があり精神的な負担も大きかった。また、歯磨きで口を濯ぐ際に意図せず水がこぼれることもあった。発症前から首肩の張りも気になっていた。
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来院者
女性
20 代
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期間
2025年7月
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頻度
週2~3回
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通院回数
3回
施術と経過
初診時の触診では、首肩共に強い張り感があり、特に肩周りは押圧時に痛みを伴っていた。また、強い閉眼や頬を膨らます動作で自覚的な違和感が確認された。肩の張りは臀部から来ていると考え、お尻のツボに施術を行い、首の硬さを取るために足のツボを使用した。施術後、初めに押して痛かった部位が緩み、痛みも軽減し抵抗も減少した。2回目も同様の方針で首肩を狙った施術を継続した。3診目には顔面の違和感が全く気にならなくなったとの報告を受けた。施術期間中に症状の再燃や新たな症状の出現はなかった。
使用したツボ
まとめ
本症例は、突発性顔面神経麻痺の疑いによる顔面右側の運動障害に対し、首肩の緊張緩和を目的とした施術を行った。薬物療法で見た目の改善は得られていたものの、機能的な違和感が残存していた状態であった。臀部と足のツボへの施術により首肩の緊張を緩和させたところ、2回の施術で顔面の違和感が消失した。首肩の筋緊張が顔面神経の回復過程に影響を与えていた可能性が考えられ、局所だけでなく全身的なアプローチが有効であったと思われる。接客業という職業柄、精神的負担も大きかったが、早期の改善により日常生活への復帰が可能となった。











