NEWデスクワーカーの屈曲時に痛む急性腰痛
症状

3日前の朝から左腰臀部を中心とした鈍痛が出現した。土日の安静により一時的に症状は軽減したものの、ゴルフのコンペ参加後、症状が再燃した。立位・座位共に前屈動作で痛みが増強し、靴下を履くなどの日常動作にも支障をきたしていた。座位保持時も痛みがあり、安楽位がとれない状態であった。腰椎椎間板ヘルニアの疑いも考えられたが、下肢へのしびれや放散痛は認められなかった。
-
来院者
男性
30 代
-
期間
2025年8月 ~ 2025年8月
-
頻度
1回通院
-
通院回数
1回
施術と経過
初診時、立位・座位での前屈動作時に痛みが出現し、腰椎下部に著明な緊張が確認された。まず臀部のツボに鍼をしたところ、痛みが上部腰椎へと移行した。これに対し、膝裏とハムストリングスのツボに鍼をしたところ、前屈動作が可能となり症状は大幅に改善した。最後に側屈時の臀部痛に対して背部のツボに鍼をしたところ、痛みは消失した。施術後、動作制限は解消され、座位時の違和感も軽減した。
使用したツボ
まとめ
デスクワークによる慢性的な臀部の緊張が背景にある中で、ゴルフによる負荷が急性の腰痛を引き起こしたと考えられた。臀部から下肢後面、背部へと段階的にアプローチすることで、効果的な症状の改善が得られた。腰痛の原因が単に局所の問題だけでなく、日常的な姿勢や生活習慣に起因する可能性を示唆する症例であった。今後の再発予防には、デスクワーク時の姿勢指導や臀部のストレッチ指導が重要と考えられる。
担当スタッフ
洲崎 和広