NEW体がいつも重だるく、不眠、めまいを伴う自律神経の不調
症状

学生時代から慢性的な体調不良があり、今年に入って症状が悪化した。全身の重だるさ、胸の苦しさ、首・肩・背中の痛み、めまい、頭痛、不眠などの多様な症状が常時存在していた。以前にメニエール病の診断を受け、その後うつ病を発症し薬部療法を受けていた。現在はうつ病の薬は中止し不眠の薬だけ継続している。疲れやすさとほてりを伴い、症状により休職を余儀なくされ、日常生活にも支障をきたしている状態である。
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来院者
女性
40 代
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期間
2025年4月 ~ 2025年5月
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頻度
週2~3回
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通院回数
11回~15回
施術と経過
初診時、全身の筋緊張が顕著で、特に頚部、肩部、腹部に著明な緊張が認められた。呼吸の安定化と腹部の緊張緩和を目的として手足のツボに施術を行い、疲労回復を促すため臀部のツボにも鍼をした。初回施術後、体の軽さを実感し、活動性の向上と睡眠の質の改善が得られた。最初の1カ月は週2回、その後は週1回の頻度で継続施術を実施。呼吸と腹部の安定を重視した施術を継続し、8回程度の施術で症状の改善が定着した。気温上昇時の体調悪化に対しては、腹部の緊張緩和と頭部の熱の下降を促す施術で対応した。
使用したツボ
まとめ
本症例は、メニエール病とうつ病の既往を持つ複合的な自律神経症状を呈する事例である。手足および臀部のツボを用いた施術により、全身の緊張緩和と自律神経機能の調整を図った結果、症状の改善が得られた。特に呼吸と腹部の安定化に焦点を当てた施術が有効であり、継続的な施術により症状の安定化が実現した。ストレスや気候変動による症状の変動は残るものの、鍼灸施術による定期的なケアで良好な状態を維持できている。