NEWしゃがむと腰が突っ張り立ち上がる時に伸びずに痛む腰痛
症状

腰の痛みが主訴である。症状は4~5年前から始まり、仕事で長時間しゃがむ姿勢を取ることが多いため、その影響が考えられる。痛みは腰椎の5番の高さで左右に感じられ、しゃがんで丸まった際に突っ張るような痛みが生じる。さらに立ち上がる際には痛みが強くなる。座った状態で胸を強く張る動作や上を向く動作でも痛みが出る。日常生活では、仕事中のしゃがむ動作に支障が出ており、整形外科で画像診断を受けたが骨に異常は認められなかった。整形外科、整体、接骨院での治療を受けたが、症状の改善は見られなかった。また、左肩こりも併発している。
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来院者
男性
40 代
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期間
2025年5月 ~ 2025年5月
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頻度
週1回程度
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通院回数
3回
施術と経過
初診時の触診では、しゃがんで丸まった際に腰が突っ張り、立ち上がる際に腰が伸びず痛みが強くなることが確認された。また、座った状態で胸を張る動作でも痛みが生じていた。施術では、背中、臀部、足の甲、すねのツボに鍼を行った。初回施術後、しゃがんで丸まった際から立ち上がる際の痛みは半分以下に軽減し、座った状態で胸を張る際の痛みは消失した。その後、1週間はほとんど痛みなく過ごせたが、1週間目に痛みが再発したためLINEで相談があり、2回目の施術を実施した。
2回目以降の施術では、左の腓骨周りのツボを追加し、さらに股関節の動きを改善するツボを使用した。症例者の話から、若い頃に何度か捻挫をした経験があり、その影響が腰痛に関連している可能性が考えられた。また、股関節の影響が腰に出ていることが推察されたため、股関節の可動域を改善するアプローチを行った。2回目の施術後も痛みは軽減し、再び1週間は痛みなく過ごせた。3回目の施術では、同様のツボに鍼を行い、痛みは完全に消失した。3回目以降は痛みなく過ごせており、仕事への支障も解消された。
使用したツボ
まとめ
腰椎付近の痛みは、長時間のしゃがむ姿勢や立ち上がる動作に関連して発生していた。背中、臀部、足の甲、すね、腓骨周り、そして股関節の動きを改善するツボへの鍼が効果的であり、初回施術後から症状の大幅な改善が見られた。特に股関節の可動域改善を目的とした施術は、腰痛の根本的な原因にアプローチするものであり、症状の改善に寄与した。週1回の施術を3回行うことで痛みは完全に消失し、日常生活や仕事への支障も解消された。本症例では、腰痛に対する鍼の有効性が確認され、特に動作時の痛みの軽減に寄与した。今後も同様の症状に対して、適切なツボへの鍼を行うことで早期改善が期待できる。
担当スタッフ
宮島 広介