NEW動作時に悪化する肩甲骨周りの痛み
症状
一ヶ月以上前より発症した肩と肩甲骨の痛みを主訴に来院した。特に動作時に痛みが出現し、日常生活において肩甲骨周りと肩の痛みに常に意識が向いてしまう状態であった。他の鍼灸院で1回施術を受けたが改善は見られなかった。症状に関連する神経症状などの随伴症状は認められなかった。初診時の診察では、特に左側の肩甲骨内側部に著明な筋緊張が確認された。
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来院者
男性
30 代
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期間
2023年7月 ~ 2023年7月
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頻度
週1回程度
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通院回数
2回
施術と経過
初回施術では、全身的なアプローチとして臀部や足、手のツボに鍼をし、肩甲骨内側部と背部の緊張の緩和を図った。初回施術後、肩甲骨周囲の違和感は軽減した。2回目の施術では、残存していた局所的な痛みに焦点を当て、ピンポイントでの施術を行った。施術期間中に症状の再燃や新たな症状の出現は見られず、2回の施術で症状は大幅に改善した。
使用したツボ
まとめ
本症例では、まず全身的なアプローチを行い、その後局所的な施術へと移行することで効果的な改善が得られた。特に初回施術で行った遠隔部位からのアプローチが、肩甲骨周囲の緊張緩和に有効であった。また、2回目の施術で残存していた局所の痛みに対して集中的に施術を行うことで、短期間での改善を実現できた。今後同様の症例に対しても、全身から局所へと段階的にアプローチする施術方針が有効である可能性が示唆された。