咳による胸椎圧迫骨折後の臀部から脚の痛み
症状
患者は去年8月に「新型コロナウイルス感染症」に罹患し、その際の咳により胸椎を圧迫骨折している。その後、右臀部から下肢後面にかけての痛みが出現し、右ふくらはぎに張り感を伴っている。特に夜間にズキズキとした痛みがあり、車の乗り降りの際に症状が強く出現する。歩行時も右足に十分な体重をかけることができず、日常生活に支障をきたしている。医療機関での精査は受けていない状態である。
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来院者
女性
60 代
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期間
2024年10月 ~ 2024年10月
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頻度
1回通院
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通院回数
1回
施術と経過
初診時、歩行時の痛みと右臀部の圧痛が認められた。仙腸関節周辺の痛みに対して、臀部のツボに鍼を2本施術した。施術直後から症状は劇的に改善し、痛みがほぼ消失したため、1回の施術で終了となっている。
使用したツボ
まとめ
本症例は、咳による胸椎圧迫骨折後に続発した下肢痛に対する施術例である。仙腸関節周辺の痛みに着目し、臀部のツボに対して鍼施術を行ったところ、即時的な効果が得られた。1回の施術で著明な改善が得られたことから、症状の原因となっている部位を的確に特定し、適切な施術を行うことの重要性が示唆された。ただし、圧迫骨折との関連性や症状の再発の可能性については、今後も注意深い経過観察が必要であると考えられる。