重いものを持ち上げるときに悪化した腰痛
症状
もともと腰痛をもっていたが、昨日仕事で重いものを持ち上げたときに急激に腰痛が強くなった。
ここまで腰痛が悪化したのは初めてで、現在は「浴槽から出る」「歩く」「しゃがむ」といった動きができない。
また、右を下にして横向きになることができず、仰向けでしばらくいると痛みが出てくる。
痛みが強いため、どんな動きをするにも恐怖心が生じている。
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来院者
男性
20 代
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期間
2020年9月 ~ 2020年9月
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頻度
週1回程度
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通院回数
2回
施術と経過
取れる姿勢が限られていたため、左を下にした横向き・座位での施術を中心に進めた。
まず、右の臀部を確認するとまるで筋肉が収縮しているほど硬さがあった。患者に脱力を促したが状態は変わらず、明らかな過緊張が確認された。
まずこの過緊張を緩和することを目的に、太もも・脇腹に鍼をした。するとどの肢位でも寝ることができる程度に痛み・恐怖心が緩和された。
2診目では日常生活には問題がない程度に回復したものの、恐怖心が前回終了時と同じくらい残っていた。
体の動きを確認すると、体を横に倒す動き・前に倒す動き・猫背をつくる動きで突っ張り感があるとのことだった。
そこで体の側面にアプローチするために左の腓骨周りに鍼をしたところ、動きが劇的にスムーズになり恐怖心も一気に解消された。
ほぼ問題ないところまで回復したため、後日もし痛みが残るようであれば再診を促し施術を終了した。
使用したツボ
まとめ
明らかな臀部の緊張があったため原因を特定するのは容易であった。
本症例では、患者に無理のない体勢での施術を行うことがポイントであったと考えられる。
腰痛においては、本来取ってほしい姿勢が取れないことも多々あるため、本来取りたいアプローチの代替案を頭に浮かべておく必要がある。