NEW上を見上げたときや目の開閉で悪化するめまい
症状
60代男性が、強いめまいで日常生活がまともに送れない状態で来院した。数年前に当院への通院歴があり、症状が出始めた際、以前の施術効果を信頼して再来院となった。めまいの疑いがあり、特に目を開いたときや後屈動作時にめまいが強くなる傾向があった。また、背中のこりを自覚しており、お腹に違和感が生じると目がしょぼしょぼした感覚を伴っていた。初診時の触診では、背中や腹部に著明な緊張が認められ、後屈動作が不可能で側湾も強く観察された。これらの症状により、日常生活における動作や視覚的な活動が著しく制限されていた。
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来院者
男性
60 代
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期間
2025年7月 ~ 2025年7月
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頻度
週2~3回
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通院回数
7回
施術と経過
初回施術では、頸部の後屈改善を目的に鍼をしたが、大きな改善は見られなかった。そこで腹部の緊張と肩背部のこりとの関連性を考慮し、足のツボに鍼をしたところ、目が開きやすくなったとの反応が得られた。さらに腕のツボを使用すると後屈動作も行いやすくなった。施術後、ふわふわした感覚は残存したものの、目を開いたときや後屈時のめまいが強くなる感覚は消失した。2回目の施術では、動作に伴うめまいは消失していたが、歩行時の左右の揺れでふわふわ感が強くなる状態が残っていた。足のツボへの施術でこの感覚も消失した。3回目来院時には、めまいがかなり改善していると報告を受けたが、数日経過すると症状が戻る傾向があった。そのため、同様のアプローチを継続し、7回目の施術頃には症状が安定しやすくなり、めまいによる生活上の支障は消失した。施術を重ねるごとに、施術後の良好な状態が持続する期間が延長し、症状の戻りが少なくなっていった。
使用したツボ
機能スコア
まとめ
本症例は、強いめまいと背中や腹部の緊張が関連していた症例である。当初、頸部へのアプローチでは効果が限定的であったが、腹部の緊張と肩背部のこりの関連性に着目し、足のツボと腕のツボを用いた施術に方針を転換したことが奏功した。初回施術で動作時のめまいが消失し、その後の施術で歩行時のふわふわ感も改善した。症状は一時的に戻る傾向があったが、同様のアプローチを継続することで、7回の施術を経て症状が安定し、日常生活への支障が解消された。本症例では、局所的なアプローチだけでなく、体幹部の緊張と末梢部のツボとの関連性を考慮した全身的な視点が、めまい症状の改善に有効であったと考えられる。


















