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症例の鍼灸院:鍼灸院ひなた 清澄白河

NEW突発的な下痢と腹痛を繰り返す過敏性腸症候群

   

NEW突発的な下痢と腹痛を繰り返す過敏性腸症候群

症状

鍼灸の症例「突発的な下痢と腹痛を繰り返す過敏性腸症候群」(清澄白河)

20代女性が過去1年間、突発的な下痢に悩まされていた。症状は徐々に悪化し、外出や通勤が困難になることもあった。同時期に低用量ピル(マーベロン)の服用を開始しており、現在も継続中である。食事記録を継続したところ、辛い物や揚げ物で悪化しやすい傾向が見られたが、これらを摂取していない時にも発症することがあった。発作時には腹痛が出現し、12時間続くこともあり、下痢時には便が胆汁様のオレンジ色を呈することもあった。半年前にクリニックで腹部エコー検査を受けたが異常は認められず、過敏性腸症候群の疑いと診断された。日常的な下痢は一時改善したものの、現在は硬便と反動性の下痢を繰り返すパターンに移行していた。腹部の張りも感じており、通勤時の不安や外出頻度の減少など、日常生活に大きな支障をきたしていた。

  • 来院者

    女性

    20 代

  • 期間

  • 頻度

    週1回程度

  • 通院回数

    10回

施術と経過

初診時の触診では、季肋部と左仙骨部のツボに圧痛が認められた。胃腸の張りを改善するため、下腿のツボをメインに、手のツボも併用して施術を行った。初回施術から2診目までの5日間、下痢は一度も起こらなかった。2回目以降は、腹部の緊張を緩和することと、心理面の安定を目的に呼吸が深くなるようアプローチを継続した。施術を重ねるごとに下痢はほぼ消失し、腹痛もほとんど出現しなくなった。5回の施術で大幅な改善が見られた。11月末の寒冷期に一度症状の再燃があったが、腹部への血流を促進し冷えにくくする施術を行うことで、症状は再び落ち着いてきている。

使用したツボ

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ツボ名称下に表示されるスコアメーターについて

まとめ

本症例は、1年間続いた突発的な下痢と腹痛に対して鍼施術を行い、良好な結果が得られた。過敏性腸症候群の疑いと診断されていたが、腹部の緊張緩和と自律神経の調整を目的とした下腿と手のツボへの施術により、初回から顕著な改善が見られた。5回の施術で症状はほぼ消失し、日常生活への支障も大幅に軽減された。寒冷期の症状再燃に対しても、腹部の血流改善を重視した施術で対応できた。心理的不安が症状を増悪させていた可能性も考えられ、呼吸を深める施術が心身両面からの改善に寄与したと考えられる。今後も季節変動に注意しながら、予防的な施術を継続することが望ましい。

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