NEW台風後に発症した突発性難聴と耳のつまり
症状
1ヶ月前の台風の日に左耳のつまり感が出現し、その後の検査で「突発性難聴」と診断されている。聴力は一度低下したものの、ある程度回復したが耳づまり感は継続していた。症状は特に朝方に強く、耳の不快感や聞こえづらさがあり、密閉空間での響きに違和感があった。これらの症状により日常生活に支障をきたしていた。診察所見では、胸鎖乳突筋の緊張と首の一部に著明な緊張が認められた。
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来院者
女性
30 代
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期間
2023年7月 ~ 2023年8月
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頻度
週2~3回
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通院回数
7回
施術と経過
首や胸鎖乳突筋の緊張を緩和することを目的として、手、背中、足のツボに鍼をした。初回施術後、筋のコリ感が軽減した。2回目の施術では耳のつまり感がやや改善し、3回目でさらに顕著な改善が見られた。4回目の施術後には密閉空間での違和感も消失した。5回目の時点で聴力検査の数値に一時的な低下が見られたものの、自覚症状はなかった。7回目の施術後には聴力検査でも正常値となった。
使用したツボ
まとめ
本症例では、「突発性難聴」による耳のつまり感に対して、首や胸鎖乳突筋周辺の緊張を緩和することを主眼とした施術を行った。手、背中、足のツボへの鍼施術により、段階的な症状の改善が得られた。特に3回目以降で顕著な改善が見られ、最終的に7回の施術で聴力検査の数値も正常化した。本症例から、耳のつまり感に対して、頚部周辺の筋緊張の緩和が有効である可能性が示唆された。また、聴力検査の数値と自覚症状が必ずしも一致しないケースがあることも確認された。