20年来の慢性的な歯の食いしばり
症状
20代の頃から就寝時に歯を食いしばってしまっている。日中は感じない。
歯への負担を減らすため、歯科でマウスピースを作ってもらい、装着して寝ているが、食いしばる力が強すぎてすぐに穴が空いてしまうので、そのたびに作り直す、ということを繰り返している。
舌にも歯形がつき、頬の内側を噛んでしまっているため、肉が盛り上がって膨らんでしまっている。また、アゴや首にも違和感がある。
最近では起床時に口の中がしびれる感覚があり、苦痛に感じるので来院した。
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来院者
男性
40 代
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期間
2022年6月 ~ 2022年7月
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頻度
週1回程度
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通院回数
7回
施術と経過
背部、腰臀部の緊張が顕著にみられた。当該部位の緊張をゆるめるため、臀部のツボ、腰部のツボに鍼をし、肩と腕のツボに鍼をした。
2診目(1週間後)。舌の歯形が薄くなってきたが、自覚的にはあまり変化は感じられない。1診目と同様のツボに加え、手のツボにも鍼をした。
3診目(1週間後)。食いしばりがかなり改善した。アゴが楽になっていることを感じるが、首のこり感は消えていない。
4診目(1週間後)。かなり良くなっている。アゴはほとんど気にならない。
5診目(1週間後)。朝、アゴのこわばりや噛みしめを感じなくなっている。首にやや張りを感じるが、改善している。首の緊張をとるため、手のツボに鍼をした。調子が良いので通院の間隔を2週間にした。
6診目(2週間後)。噛みしめはほとんど気にならない、たまに首に張りを感じる日がある程度。
7診目(2週間後)。状態は良い。食いしばりを感じないため、施術を終了した。
使用したツボ
まとめ
アゴや顔面、頚部の筋肉の緊張を引き起こす腰背部の筋緊張をとることを重視した。患者は肉体労働に従事しており、手もよく使うため、手からの緊張の入力によって首や顔面の緊張が引き起こされた可能性も考慮に入れて施術を行った。
途中症状がぶり返すこともなく、順調に回復していった例となった。