頭痛について②~慢性頭痛の目のつけどころ~
前回の緊急を要する頭痛(器質性の頭痛)につづき、今回は鍼灸の得意分野である慢性頭痛(機能性頭痛)について 触れたいと思います。
慢性頭痛(機能性頭痛)の種類
頭痛の分類は様々ですが、慢性頭痛(機能性頭痛)はその特徴により
①片頭痛
②筋緊張性頭痛
③群発性頭痛
の3つに分類されます。
それぞれの頭痛には、その痛みの性質や付随する症状に特徴がありますが、ここではその一部について簡単に触れておきます。
- 片頭痛
「ズキン!ズキン」と脈を打つような頭痛。4~72時間続く。日常生活が妨げられるほどの痛み。 - 緊張型頭痛
お椀を被ったような締め付けられるような痛み。片頭痛・群発性頭痛のように、日常生活が困難なほどではなく、「いつとはなしに始まって、何となくおもい」と訴える人が多い - 群発性頭痛
目の奥が激しく痛む。1年~数年に1回~2回程度、毎日あるいは、一日に数回、群発的に頭痛がおこる。
慢性頭痛の改善、予防のために見逃してはならない症状は「肩こり」
慢性頭痛のうち、片頭痛と緊張型頭痛のしめる割合は90%です。
この片頭痛と緊張型頭痛の誘発要因はともに
- 肩こり
- 精神的ストレス
- 睡眠不足 の3つです。
そして、数少ない群発性頭痛も群発期を引き起こす原因の60%は「肩こり」にあると言われています。
慢性頭痛の発生メカニズムは不明な点が多い言われていますが、症状を引き起こす誘因としてはどれも、「肩こり」が共通していることが窺えます。
慢性頭痛を抱え、このサイトをご覧になっているあなたも、肩こりでお悩みではないでしょうか?
最近では「肩こり」は、「心臓疾患や胆嚢疾患など危険な病気のサインの場合もある」ということは知られてきていますが
それでも、「『肩こり』は単なる筋肉の緊張」として軽く扱われてしまう事が少なくありません。
しかし、私たち鍼灸師が日々患者さんを診ていて感じることは「肩こりは『肩がこる』といった、部分的な不快感としての問題だけではなく、多くの症状の誘因となりうる」と言うことです。
今ご覧になられているサイト「ツボネット」の症例を検索するだけでも肩こりに関するものは80症例以上あります。
そして、これらの症例の多くには
- 耳鳴り
- 腕の痺れ
- 眼精疲労
- 不眠
などといった肩こり以外の症状との関わりが見え隠れしています。
実際、肩こりの解消と供に、他の症状が緩解、消失したケースもすくなくありません。
慢性頭痛にお悩みのあなたへ
私は「鍼灸の強みはなにか?」と問われれば、胸を張って「鍼灸は世界一、生命にピンポイントでアプローチできる技術である」と答えます。
そんな鍼灸にとって、片頭痛や、緊張型頭痛を中心とした、慢性頭痛は、得意とする症状の一つです。
慢性頭痛でお悩みの方は、是非お近くの鍼灸院に相談してみて下さい。
このサイト「ツボネット」も多くの症例を公開しているので、あなたに合った鍼灸院選びの力になってくれると思います。
是非参考になさって下さい。
提供:ゐろは鍼漢院