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胸やけとツボ

胸焼けとは?

胸焼けとは胃酸が胃から喉の方へ上がってくることをさします。

胸というと心臓をイメージしてしまいますが,胸焼けの場合は胃や食道の症状のことをいいます。

胸が焼ける・苦い水が上がってくる・熱いものが上がってくる感じと表現されることが多いです。

胃酸という強い酸が上がってくるので,このように焼ける感覚を覚えます。

時間をかければ,胃酸はステンレスをも溶かしてしまいます。

 

胸焼けと逆流性食道炎

胸焼けは逆流性食道炎で多く,

内視鏡施行患者を対象とした調査では「週 2 回以上」胸やけがある患者は 15.4%「週回以下」の胸やけ患者を含むと 42.2% が胸やけ症状を有しているという結果

出典:全国調査による日本人の胸やけ・逆流性食道炎に関する疫学的検討

というデータもあります。

胃酸が上がってくるわけなので,逆流性食道炎の割合が多いのはもっともなことです。

 

胸焼けと鍼

鍼灸師が胸焼けをみるときは必ずお腹の張りをチェックします。

みぞおちの辺りが冷たかったり,張っている方が多いです。

 

また背中の張り感が強い場合もあります。

 

人によっては上向きで寝るのも辛い場合があります。

そうした場合は無理せずに座った状態で背中の張りをチェックすることで,お腹の状態を探ります。

鍼灸師は,このように多方面から身体の情報にアクセスして施術をすすめていきます。

 

このように内臓の状態が身体に反映される仕組みを体性内臓反射と呼びます。

逆に身体の状態が内臓に反映される場合もあります。

鍼灸のメカニズムもまさにそうで,身体にアプローチすることで内臓に影響を与えています。

 

 

胸焼けとツボ

実は胃のツボと紹介されているものの中には

  • 胃の働きをよくするもの:胃酸の分泌を増やすもの
  • 胃の働きを抑えるもの:胃酸の分泌を抑制するもの

の2つがあります。

この2つは正反対の働きがあるので,気をつけた方がいいでしょう。

胸焼けの症状があるのであれば胃酸の分泌を抑制する作用のあるツボを使っていきます。

胸焼け,特に逆流性食道炎は生活への影響が大きい病気と言われています。

鍼灸師はこのあたりの専門家なので,胸焼けでお悩みの方は相談することをおすすめします。