腫れて水の溜まった膝の痛み
症状
2018年の暮れころより、右膝に痛みを覚える。その後3ヶ月間だましだまし、生活を送っていたが2019年3月に入り、痛みに加えて腫れが伴うようになり、長距離歩行が困難になった。
階段を降りる時に最もつらく、膝のお皿の内側が「チクッ」と痛む。
その他、しゃがむ動作や正座が辛い。
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来院者
女性
70 代
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期間
2019年3月 ~ 2019年3月
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頻度
週2~3回
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通院回数
4回
施術と経過
初診:痛みの部位と症状を誘発する動作から、痛みの原因は臀部と膝裏にあると考え、それぞれに鍼を行ったところ、直後に膝の痛みが軽減し、歩行が軽快になった。
第2診:第1診の施術後翌日、膝の痛みは5割方ひき、膝の腫れと熱感も軽減。
膝の曲げ伸ばしを改善する目的で、初診で使用したツボに背中と臀部のツボを新たに加える。
立位からしゃがむ動作(靴を履く動作)を行ってみたところ、痛みが軽減していることが確認できたので、その日の施術を終える。
第3・4診: 2診目と同じ施術をおこなう。
4診の施術後、9割がた、痛みがとれ、生活も支障なく行えるようになるということで、再発予防のエクササイズと自宅で行えるお灸を指導し、施術を終了した。
使用したツボ
まとめ
膝は、二足歩行を行う私たち人類にとって、最も負荷がかかるところである。
そのため、施術は難航することもあるが、他の運動器疾患と同様、身体の全体をつぶさに観察し、真の原因はどこにあるのかを考え、鍼灸治療を行うことで良い結果に繋がるケースも少なく無い。
今回の症例では、右臀部と背骨の不自然な動きを補正するために、右膝が必要以上の負荷を受け続けた結果現れたと考え施術するべき眼目を膝以外の部位に向けることで症状を速やかに、軽減することができた。